約50時間の保育者の記録業務時間の削減を実現。子育て中の職員が安心して長く働ける環境づくりを
- 連絡帳は手書きで記載していたため、日々の様子や連絡事項の伝達までに時間を要していた
- 個別連絡は電話で行っていたが、電話がつながるまでに時間を要することがあった
- 配布物は書類で手渡していたため、印刷作業や各保護者へ配布確認が必要だった
- シフト作成は、手書き作業後にパソコン上への入力作業が必要で、時間を要していた
- 連絡帳の内容や個別に連絡が必要なことを、保護者へタイムリーに伝えることができた。また、連絡帳への手書き作業が減った
- 配布物の準備作業が減り、業務時間が短縮できた。加えて、アプリ上へ発信できることで、書類の渡し忘れが減り、ペーパーレス化にもつながった
- シフト管理システムと法人に合わせたExcelシートを活用し、数日要していた作業が1日程度に短縮できた
鹿児島県にある加治木温泉病院さまでは、病院にお勤めの方のお子さまをお預かりする定員40名の託児所「チェリッシュキッズルーム加治木」と、地域の方も利用できる定員60名の「社会福祉法人幸友会かずみ保育園」を運営されていらっしゃいます。
このたび、「チェリッシュキッズルーム加治木」にてルクミーの導入をしていただき、その効果についてお勤めの保育者、およびお子さまを預ける保護者の方にアンケートを実施されたとのことで、加治木温泉病院の春田様にお話しをおうかがいしました。
まずは現場保育者にヒアリングして業務の課題を特定
まずはルクミー導入の経緯についておうかがいできますか?
玉昌会グループでは2008年からチーム医療会議を立ち上げ、チーム医療に係る研究を続けてきました。
2021年度のテーマを、新型コロナウイルス感染症収束後の医療・介護・福祉領域のICT化、2040年までの高齢者増加と労働人口減少を見据え、4領域(医療・健診・介護・保育)での新しい生活様式に即したICTを活用した新サービスの創出としました。
これを受けて、保育領域の取り組みとして、託児所および保育園でのICTを導入する運びとなりました。
春田様が保育領域のご担当だったということですね。ICT導入にあたり、何か特別な準備はされましたか?
まずは具体的に、どんなことが業務の課題になっているのか、現場の保育者7名にヒアリングを実施しました。
その結果、主に連絡帳や園からのお知らせ(個別連絡・配布物)、登降園時刻の記録管理、シフト作成、午睡チェックの業務について課題がありそうだ、ということが分かり、その業務の課題を解決できるICTサービスを探すことになりました。
具体的にどんな課題があったのでしょうか?
まず連絡帳については、毎日保育者が手書きで子どもの日々の様子や連絡事項を記載していたのですが、記入してからお渡しをするまでに当然時間があきますから、伝達までに時間を要していました。
また、子どもが体調を崩して保護者に連絡する必要が出てきた際、電話での連絡を主にしていました。ただ、電話がつながるまでに時間を要することもありました。
おたよりなどの配布物は紙の書類で手渡しをしていたので、印刷作業や各保護者への配布確認に時間がかかっていました。
登降園の時間管理では、朝の一定時間に集中するため時間記録の作業が大変だったり、手書きで記録を残していたため、記録の手間や書類保管が大変でした。
シフト作成に関しても、保護者が医療従事者のため、保育者のシフトを組むのは、保護者の勤務シフト決定後になります。そのため保育者の勤務調整期間が短くなってしまっていました。さらに、シフト表の作成も、手書き作業後にパソコン上での入力作業が必要で、時間を要していました。
その中で、ルクミーを導入された決め手は何だったのでしょうか?
それらの業務をひとつのサービスでトータルで導入できるのがルクミーでした。※1
特に午睡チェックに関してはIoT(センサー)までトータルでひとつの会社で提供しているところは少なかったですね。
加えて、ルクミーでは実際にツールを利用している他の園さんでの、業務削減効果計測の取り組み※2をしていらっしゃったので、その部分も参考になりました。
※1.チェリッシュキッズルーム加治木では、計測当時連絡帳・おたより・登降園はキッズリーをご利用いただいておりましたが、2023年4月現在、ルクミーをご案内しております。ルクミーでは午睡や体温の記録と連絡帳の連携がさらに強化されています。
※2.導入選定時に、2021年2月度、スマート保育園モデル園においての業務削減時間の結果を共有いたしました。現在はデータの一般公開はしておりません。
主に記録作業について約50時間の業務時間削減
実際にICTを導入してみていかがでしたか?
導入して数カ月たったタイミングで、現場の保育者に再度ヒアリングを実施し、負担の削減ができているか調査を行いました。
連絡帳では、手書きの作業時間が削減できただけでなく、当初の課題でもあった保護者への各種連絡をタイムリーに伝えることができるようにもなりました。
おたよりも印刷をやめて、ペーパーレス化が実現できたり、そもそもの書類の渡し忘れも減りました。
また、上記の時間削減の中には含まれていませんが、登降園の時間管理においても保育者の記録作業が軽減し、スマートフォンから非接触で打刻の記録ができるため、感染対策に役立ちましたし、一度に複数の人が打刻の記録をできるので、玄関の混雑も緩和されたように感じます。
午睡チェックについても、これまでは姿勢を目視確認し、数分毎に手書きで記録を行う必要がありましたが、アプリが自動で記録するため、書類の作成作業が軽減しました。
さまざまな業務の削減時間を合計すると、全部で約50時間ほどの削減につながりました。※3
※3.2021年7月における「チェリッシュキッズルーム加治木」勤務の保育士7名へのヒアリング調査の結果を集計。同月内における連絡帳の作成、おたよりの作成、シフト作成にかかった時間について、削減できた時間の合計。「チェリッシュキッズルーム加治木」における例であり、サービスの効果を保証するものではありません。
保育の質も変化し、保護者満足度もアップ
ありがとうございます。保育者側の負担削減効果はだいぶ感じていただけているのですね。他に実感した変化はありますか?
一番の変化は、保育や子どもの成長の見える化をしたことによる、保育の質の変化です。
連絡帳に文章だけでなく、写真も添付ができ、子どもの様子が保護者に伝わりやすくなったことに大きな反響がありました。
これまでは保育者からの情報発信が主でしたが、保護者からの発信も増え、子どもの自宅での様子も知る機会ができました。
保護者へもICT導入後にアンケートをとったのですが、子どもの様子を知ることによる喜びの声を多くいただいています。
▼アプリ導入による連絡帳への満足度
▼アプリ導入による連絡帳満足・不満足の具体的な内容
ICTを導入されてもうすぐ1年ほどになると思いますが、振り返ってみていかがですか?
ICTを活用した魅力ある職場づくりに、託児所のICT化に取り組み、業務量が多く働き手が不足している保育者の働き方改革と、子育て中の職員が安心して長く働ける環境づくりを進めてきました。
アンケート結果からも、この取り組みの有用性が示唆されました。
しかし、引き続き子育て中の医療従事者が安心して働ける職場づくりは重要です。今後もICTを活用した魅力ある職場づくりに取り組みたいと考えます。
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